私の趣味の一つとして、クラシック音楽鑑賞があります。
クラシック音楽鑑賞を趣味として親しむようになったことについて、書き綴りたいと思います。
ドイツ音楽に魅せられて
クラシック音楽鑑賞を聴くようになった時期は、中学生時代に遡ります。
そのころは、ピーナッツシリーズのシュレーダーではありませんが、ベートーヴェンの音楽ばかり聞いておりました。
当時、レコードは中学生にとっては高価だったのですが、世話好きの叔母からいろいろと小遣いをいただいていたので、ほとんどレコード購入に充てておりました。
そして、ルーズリーフに購入日、盤名、演奏家名、レコード会社、購入金額などの情報を記入するのも、まるで日記をつけるように楽しみとしておりました。
しばらくはベートーヴェンを聴いておりましたが、次第に他の作曲家も気になり始め、高校に入りブラームスを、高校卒業のころはバッハを好んで聞くようになりました。
そして、いわゆる「ドイツ3大B」といわれる3人の音楽を聴くようになった頃は、すっかりドイツびいきにもなりました。
このドイツびいきは、今現在の屋号である「かじや」のドイツ名「シュミット」という名称をこのブログサイトに使っていることにも表れております。
ドイツ3大B以外にも、メンデルスゾーン、シューマン、ワーグナーといったドイツロマン派を代表する作曲家がおりますし、同じドイツ系としてオーストリアの作曲家であるモーツァルトやハイドン、マーラーなども見逃せません。
オーストリアの音楽にかかわる都市として、音楽の都ウィーンやモーツァルトを生んだザルツブルクがありますが、いずれもクラシック音楽ゆかりの都市として重要な位置を占めていることは、それだけドイツ系の音楽文化に対する価値やその後の文化に対する影響度合いが極めて大きいものだ、といえるのではないでしょうか。
その後の鑑賞遍歴
ドイツ音楽以外には、フランスやイタリア、ロシアのクラシック音楽も聴くようになりました。
フランス音楽では、ドビュッシーやラヴェルが活躍していた印象派の音楽を好んで聴いていました。
ドビュッシーは割と曲想がはっきりしており、若い時分はよく聴いていたのですが、次第にラヴェルにも魅せられていきました。
ラヴェルは特に色彩美豊かなオーケストレーションが秀逸で、「ダフニスとクロエ」のようなファンタジック溢れる曲を好んで聴きました。
なお、フランス音楽ではありませんが、フランスで活躍したショパンも好きな作曲家の一人です。
イタリア音楽はもっぱらバロック時代の曲が好きで、ヴィヴァルディやスカルラッティもよく聴いていました。
特にスカルラッティは、今は亡き天才チェンバロ奏者のスコット・ロスが遺した555曲のソナタ全集をよく聴いていたことが思い出されます。
ロシア音楽では、チャイコフスキーが好きでしたが、次第にプロコフィエフやショスタコーヴィチも聴くようになり、そのダイナミックな曲想やオーケストレーションに、今も魅了され続けております。
現在は、過去に購入したCDをiPhoneで取り込んで、気が向いた時に聴いていますが、特にフランツ・リストも聴くことが比較的多くなっています。
というのも、リスト研究家であるピアニストのレスリー・ハワードが録音した99枚に上るピアノ音楽全集を購入したことがきっかけではあります。
リストは、ピアノ曲をかなり多く遺していますが、その中で特に他の作曲家のピアノ編曲に興味があり、ベートーヴェンの交響曲編曲なども好んで聴くようになったのが、その全集を購入する動機にもなりました。
なぜ音楽が好きになったか
音楽が好きというのは人間の根本的な問題にもなりますが、私の場合、音楽は言葉に代わる感情表現として慣れ親しんだ、というのが今になって考えられる大きな理由になります。
音声は言葉としての意味だけでなく、音楽における媒体手段でもありますので、自分は、感覚的に音声は感じるもの、ということが身にしみついていまっているため、しばしば言葉の意味を聞き流すというクセが付いてしまっているように思います。
ですので、自分は言葉を聞くより、言葉を見る(つまり読む)方が得意なので、自分では「視覚人間」だと思っております。
また、このストレス社会において、音楽は癒しの効果をもたらしています。
しばしば落ち込んでしまうときや、ストレスに耐えきれない時なと、音楽を聞くことで嫌な気分は吹き飛び、時には勇気づけられ、時には励まされることすらあります。
このように音楽は自分自身にはなくてはならない「精力剤」としての側面もある点で、これからも末永く付き合っていきたいと思います。
なお、この感覚表現を慣れ親しむ、という点で、ジャズ音楽もたまに聴きます。
こちらは、クラシック音楽にはないゴージャスな雰囲気、アーバンな雰囲気に浸りたいときに聞くことが多いようです。
ちなみに、小学生時代はクラスメートの影響もあって、当時の歌謡曲にも興味がありましたが、そちらはそれほど長くは続きませんでした。
このように、クラシック音楽鑑賞歴は50年近くにもなっており、この先死ぬまで聴き続けていくものと思います。