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組織作りに関する勉強会

 昨日、日本マンパワーの中小企業診断士登録養成課程の修了生を対象とした勉強会に参加しました。
 今回はその概要についてお伝えしたいと思います。

中小企業の課題と組織作り

 私は、中小企業診断士資格を取得する際に、日本マンパワーが主催する登録養成課程を受講し、この3月に修了したため、修了生の集まりである「NMP修了生の会」に加入しております。
 今回、その会が主催する4回目の勉強会がリアルとオンラインのハイブリッドで行われるとのことで、オンライン参加をいたしました。
 今回の講演テーマは「中小企業の課題と組織作り」というもので、診断士における組織の観点から有意義な知識・ノウハウが得られるものと期待いたしました。
 講師の方は、総合商社の勤務経験があり、35歳で起業され、組織コンサルの会、渋谷ビジネス教室を立ち上げて中小企業の組織力強化に注力されている方です。
 組織戦略立案や組織設計、社員教育が得意分野で、支援した企業は100社以上と、経験豊富な実践的知識・ノウハウをお持ちの方です。
 私は財務・会計を得意分野としており、組織・人事に関してはあまり知識・ノウハウを持ち合わせていないので、広く浅くではありませんが、組織の専門家への橋渡しとして活動するにも有意義なもとの考えております。

組織作りの重要性

 会社は創業期には事業を軌道に乗せるべく奔走することから営業に注力し、あまり組織に対する意識が向けられておりません。
 それが、次第に軌道に乗って企業規模も拡大していき人が増えるようになると、組織に対するさまざまな問題が発生するようです。
 その場合に、表面上は人の問題が露呈されるため、その問題を起こす人にどう対処するか、ということに向かいがちですが、本当は人の問題ではなく「組織」そのものの問題なのです。
 逆に組織がしっかり機能していれば、人は育つし、会社は成長し永続していくのです。
 このように、その会社に合った組織そのものをいかに作り、その中にいる人をしっかりと教育していくことで、組織が正常に機能することになります。
 会社はつまるところ利益を上げることが究極の目的で、それによりその会社に働く人が働く対価として給料を得るわけですから、そのためにいかに人が機能するか、つまり組織としていかに機能するかに掛かっています。
 それにより、組織は会社の事業戦略を実現する部隊であり、人が自然に動くための仕組みであり、会社の永続性を支える仕組みといえるのです。

組織の定義と人の教育

 組織がそのような仕組みを得るために何が必要か、という課題について、ここでは8つの定義を提唱しています。
 それは、①目的の提示、②目標の提示、③戦略・戦術の提示、④編成と指示、⑤業務方法の提示、⑥期待能力の提示、⑦採用・教育、⑧実績の評価の8つです。
 詳しい内容は紙面の都合上割愛しますが、組織の作り方としては、まずこの8つを定義することで作り上げていくことが必要であると説いています。
 また、これは組織そのものを形作る枠を作っているだけなので、これを植え付けるために社員教育をしていくことが必要になります。
 中小企業においては、社員教育は仕事のやり方を教えるのではなく、その会社という組織の中でしっかりと働くための意識や素養を身につけさせ、自分から動く人材に育て上げることこそが、社員教育の本質となります。
 そのような組織の定義や教育を行うためには、会社内部で具体的な作業を行うわけですが、そこには第三者である外部コンサルタントが大きな役割を発揮することになります。
 会社は理想を描けても社内だけでは実現できない、社内には社長の相談相手がいない、指示やビジョンが現場に正しく伝わらない、といった問題点に対し、外部コンサルがしっかりとサポートすることにより、組織作りが成し遂げられます。
 この講演は、結局は診断士としてコンサル力を発揮することに帰結し、単に組織作りとは何かを語るわけではなく、組織作りを進めるためのコンサルタントである診断士の役割を説いたものになっていました。
 私はこの講演を契機として、診断士として財務・会計の側面だけでなく、このような組織の面から捉えられた「中小企業の組織作り」にも研鑽を深めていきたいと思います。

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